カルシウム不足が引き起こす病気

カルシウム不足が引き起こす病気として、代表的なものは骨粗しょう症ですが、そのほかにも高血圧、動脈硬化、がんなどがあります。
また、時にはイライラなど精神状態を不安定にさせることもあります。

血液中のカルシウム濃度は一定に保たれていますが、不足すると骨からカルシウムが取り出されます。
さらにこの状態が長く続くと、骨からどんどんカルシウムが取り出され、骨がスカスカになると同時に血液中のカルシウム濃度が高くなるため、さまざまな病気を引き起こすと考えられています。

カルシウムが不足するとなりやすい病気

  • 骨粗しょう症(骨粗鬆症)
    カルシウムは、体の骨を作る原料となります。カルシウムが不足すれば骨密度が低下し、骨がスカスカになる骨粗しょう症を引き起こします。骨粗しょう症は、特に女性に多い病気です。
  • 高血圧
    カルシウムが不足すると、血液中のカルシウムも不足し、骨から取り出されます。
    血液中に溶け出したカルシウムの一部が血管の壁につき、血液の通る道を狭くしてしまいます。
    その結果、血液を押し出す力が強くなり、高血圧になります。
  • 動脈硬化
    血管に溶け出したカルシウムの一部は、血管の壁についてしまい高血圧を引き起こしますが、高血圧になるとさらに血管に傷がつきやすくなります。
    傷がついた部分に血小板が集まり、血液の流れも滞りがちになりますが、その結果、血管内にコレステロールが付着して動脈硬化を引き起こします。
    動脈硬化は、悪化すると心筋梗塞や脳梗塞といった病気を引き起こす原因となります。
  • 肩こり・腰痛
    カルシウム不足の状態が長く続くと、全身の血流が悪くなるほか筋肉を緊張させるため、肩こりや腰痛を引き起こします。
    さらに肩こりが悪化すると首から上の血行も悪くなるため、頭痛や耳鳴り、疲れ目などの症状が出やすくなります。
  • がん
    血管内のカルシウムが不足すると、副甲状腺ホルモンの働きで骨からカルシウムを溶かし出しますが、同時に免疫細胞内にも余分なカルシウムを押し込んでしまいます。
    その結果、免疫細胞の正常な働きが阻害され、がん細胞の増殖をを抑えきれなくなることがあります。
  • 精神不安定
    長期的なカルシウム不足は、神経細胞内のカルシウムイオンの調節機能に影響を与え、適応力の限界を越えた場合、ちょっとしたことでキレたり、イライラしたりといった精神的に不安定な状態を引き起こすことがあります。


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