脇の下の臭い・ワキガと加齢臭の違いは?

同じ脇の下の臭いであっても、ワキガと加齢臭には明確な違いがあります。

ワキガは、アポクリン腺という汗腺から分泌された汗が原因で臭いが発生しますが、加齢臭は、毛穴の奥にある皮脂腺から分泌された脂肪酸が原因となっています。

また、ワキガは若い世代に多く見られ、加齢臭は中高年・シニア世代に多く見られます。
また、ワキガと加齢臭が混在している場合もめずらしくありません。

ワキガの特徴

ワキガは、アポクリン腺という汗腺から分泌された汗が原因で発生します。
アポクリン腺には、水分の他にタンパク質、脂質、糖質、アンモニア、鉄分などが含まれています。

皮膚表面に排出された汗そのものは無臭ですが、タンパク質、脂質、糖質などを栄養として雑菌が繁殖し、分解したり発酵したり、皮脂腺から分泌される脂分なども混ざって、酸っぱいような独特の臭いを発生します。

アポクリン腺は全身に分布しているわけではなく、脇の下や耳、へその周り、乳輪、外陰部、肛門などに限られるため、臭い自体も部分的なものになります。

年齢からすれば、ワキガの臭いは思春期の頃が最も強くなります。
性ホルモンの活動が活発な時期に、アポクリン腺の活動も活発になるからです。

しかし、ワキガ体質の場合、年齢に関係なく30代以降に臭いが強くなる場合もあります。また、生活環境の変化や、食生活の変化、ストレス過多などによって、中高年からワキガの臭いが強くなることもあります。

加齢臭の特徴

加齢臭は、毛穴の奥にある皮脂腺から分泌される脂肪酸が原因となって発生します。

脂肪酸が酸化したり、皮膚表面のバクテリアなどによって発酵し、「ノネナール」という物質に変化して臭いを発します。

毛穴は全身にあるため、加齢臭も全身から発生しますが、特に脇の下や襟元の臭いが強くなる傾向があります。

加齢臭の発生は、年齢と大きな関係があります。
若い世代では、皮脂腺から分泌される脂質が多くても、ホルモンの働きが活発なため、簡単に酸化されません。

また、水分が多く潤いのある肌なら、脂質と一緒に水分も分泌されるので、脂肪酸が酸化されにくく、加齢臭の発生も少なくなります。

中高年以降に肌が潤いをなくし乾燥して来ると、脂質のみが分泌されるようになり、簡単に酸化され加齢臭が発生するようになります。

このように加齢臭の発生には、性ホルモンの分泌低下や肌の乾燥が関わっていますが、さらに活性酸素の増加による免疫力低下も影響を及ぼすと考えられています。


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