更年期の生理不順

女性が閉経を迎えるのは50歳前後ですが、早い人では40歳を過ぎた頃から生理不順の症状が現われます。

排卵のシステムやホルモン分泌の状態が変化してくるため、月経の周期が乱れたり出血量に変化が見られるようになります。

同時に頭痛やめまい、のぼせなどの更年期症状が現われるため、女性にとってはつらい時期ですが、このような状態はいつまでも続くわけではありません。

生理の周期が不安定になる

閉経が近づくと、徐々に女性ホルモンの分泌量が減少し、卵巣の機能が低下してきます。その結果、排卵の周期が乱れ、生理の周期が不安定になってきます。

今まで25~38日間隔で規則正しく訪れていた生理が、20日前後に来てしまったり、そうかと思うと1ヶ月以上も来なかったりということが起こります。

生理の日数も不安定になり、2日で終わってしまったり10日以上続いたりと、長くなったり短くなったりします。

基礎体温を測定しても、今までのようにはっきりとした高温期と低温期が見られなくなります。

生理の周期は徐々に長くなり、2~3ヵ月に1回、半年に1回となり、やがて最後の生理から1年間生理が来なくなると閉経ということになります。

出血量が変化する

生理の周期が不安定になるとともに、月経血量にも変化が現れてきます。

一時的に出血量が増え「過多月経」になったり、出血量が少ない「過少月経」になることもあります。

また、この時期には徐々に排卵が起こらなくなるため、月経とは異なる不規則な出血が起こりやすくなります。

これを「機能性出血」と言っていますが、月経前に少量の出血があったり、月経後にだらだらと出血が長く続いたりします。

月経による出血は閉経が近づくにつれて減少して行き、機能性出血も自然に治まって行きますが、まれに子宮や卵巣の病気が原因で不正出血が起きている場合もあります。

この場合は機能性出血と区別して「器質性出血」と呼ばれていますが、下腹部に違和感があったり出血の様子に不安がある場合は、ためらわずに婦人科を受診してください。

閉経の時期

日本人女性の平均的な閉経年齢は、50.5歳といわれていますが、これにはかなりの個人差があります。

生理の周期や出血量の不安定な期間が2~3年続く人もいれば、5年以上続く人もいます。
また、不安定な期間が殆どなく、何らかのきっかけで突然閉経を迎えてしまう人もいます。

最後の生理から1年間生理が来なかった場合に閉経と判断しますが、閉経と同時に更年期の症状が軽くなる人とその後も何年か症状が続く人がいます。

本当に千差万別ですが、やがて新しいホルモンバランスに体が慣れ、つらい症状も消失して行きます。


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