40代から予防したい骨粗しょう症
40代から予防したい病気に「骨粗しょう症(骨粗鬆症)」があります。
骨粗しょう症になる人の割合は女性に多く、特に50代になって閉経を迎えると、ホルモンバランスの変化とともに骨の量が急激に減少するため、リスクも高くなります。
骨粗しょう症は、進行する前に早めに予防しましょう。
骨粗しょう症とはどんな病気か?
骨粗しょう症は、骨がスカスカになり、骨折しやすくなる病気です。日本での骨粗しょう症の患者は、1000万人くらいいると推定されていますが、その中でも女性が約800万人、男性が約200万とされ、圧倒的に女性が多くなっています。
骨粗しょう症は、初期には自覚症状はまったくありませんが、進行すると腰や背中に痛みを感じるようになります。痛みは歩行時や寝返り時に感じたり、体を前に曲げたり、立ち上がった時、または安静時に感じることもあります。
また、ちょっと転倒した時などに大腿骨頸部、脊椎、上腕骨頸部、肋骨などが骨折しやすくなります。
さらに重症化すると、脊椎が変形して猫背の状態になり、身長が低下したり長時間の歩行が困難になり、体の重みが加わっただけで骨が潰れてしまう圧迫骨折も起こしやすくなります。
体のバランスが不安定になるため、転倒による骨折も起こしやすくなり、いったん骨折すると回復までに時間がかかり、そのまま寝たきりになってしまう危険性も高くなります。
骨粗しょう症の原因
骨粗しょう症の原因としては、次のようなことがあげられます。
- 骨密度の減少
骨密度は、20歳前後でピークに達し、その後は徐々に減少して行き、50歳前後の閉経後は急激に減少します。この加齢に伴う骨密度の減少が、骨粗しょう症の大きな原因になっています。
- 骨の新陳代謝のアンバランス
体の中では、絶えず骨の新陳代謝が行われており、古い骨が壊される「骨吸収」と、新しい骨が作られる「骨形成」が行われています。
この新陳代謝のバランスが崩れて骨吸収のスピードに骨形成が追いつかなくなると、骨がスカスカになってしまうため、骨粗しょう症の原因となります。
- 女性ホルモンの分泌低下
女性ホルモンの一種であるエストロゲンには、骨吸収をゆるやかにして骨からカルシウムが溶け出すのを抑える働きがあります。
しかし、閉経後はエストロゲンが急激に減少するため、骨形成が骨吸収のスピードに追いつけなくなり、骨がもろくなります。
- 過度なダイエット
中高年女性にとって肥満は大敵ですが、過度なダイエットは丈夫な骨を作るための栄養不足を引き起こし、骨粗しょう症の原因となります。
- 病気による骨粗しょう症
一般の加齢による骨粗しょう症は、「原発性骨粗しょう症」と呼ばれますが、このほかに病気による骨粗しょう症で「続発性骨粗しょう症」というものがあります。
内分泌疾患や関節リウマチ、糖尿病、胃切除などのほか、ステロイド薬の長期内服なども骨粗しょう症の原因となります。
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