中高年女性に多い橋本病の症状

中高年女性に多く、更年期障害に似た症状を現すものに橋本病(甲状腺機能低下症)があります。
橋本病は、痛みもなく、徐々に甲状腺が腫れてくる病気ですが、女性の25人に1人、中高年女性の10人に1人の割合でなる可能性があると言われています。

橋本病(甲状腺機能低下症)の症状

橋本病の原因ははっきりわかっていませんが、自己免疫疾患のひとつです。
甲状腺を異物とみなして産生された抗体が、甲状腺自体の細胞を破壊していく病気とされています。
無症状の場合もありますが、具体的には次のような症状が現れます。

  • むくみ
    橋本病(甲状腺機能低下症)の最も特徴的な症状がむくみです。
    顔がむくむとまぶたや唇が厚ぼったくなります。のどがむくむと、声が低くしわがれて来ます。
    むくみは、水っぽいむくみではなく、圧迫してへこませた時に、元に戻るという特徴があります。
  • 甲状腺が腫れる
    橋本病が進行して甲状腺が腫れてくると、外見からもわかるようになり首が太く見えることもあります。
  • 低体温で寒がりになる
    新陳代謝が低下するため、体温を上げる力が弱くなり、寒がりになります。
    夏でもあまり汗をかかなくなります。
  • 肌が乾燥する
    肌の表面が乾燥しがちになり、細かい粉がふいたようになります。
  • 食事の量は増えていないのに太る
    食欲が低下するにもかかわらず、体重が増えます、
    新陳代謝が低下して、エネルギー消費が滞ってしまうためです。
  • 動作がにぶく、疲れやすくなる
    筋力の低下に加え、とっさの判断が難しくなり、動作がにぶく疲れやすくなります。
  • 脈拍数が少なくなる
    心臓の動きがゆっくりになるため、脈の打ち方が弱く脈拍数も少なくなります。
  • 物忘れが多くなる
    集中力や思考力、色々な事に対する意欲が低下し、物忘れが多くなります。
  • 脱毛
    抜け毛が多くなり、眉が薄くなることもあります。

橋本病(甲状腺機能低下症)の症状は、痛みもなく徐々に甲状腺が腫れて進行します。
特に中高年女性に多いため更年期症状と間違われやすく、本人も周囲も気づかない場合がありますので、注意してください。
橋本病は、適切な治療を受ければ改善するので、決して怖い病気ではありません。


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