中高年女性の脇の下の臭い・その原因は?
女性にとって汗の臭いはとても気になります。
脇の下の汗の臭いは思春期に最も強くなりますが、中高年女性にとっても無視できないものがあります。
原因はワキガのほかに多汗症によるものや、加齢臭によるものがありますが、効果的な対策をとるためにも、臭いの原因を知っておきましょう。
脇の下の臭いの原因
中高年女性を悩ませる脇の下の臭いの原因として、「ワキガによるもの」「多汗症によるもの」「加齢臭によるもの」が考えられます。
- ワキガによるもの
ワキガは、正式名称を「腋臭症」と言いますが、脇の下にあるアポクリン腺という汗腺から分泌された汗が、細菌など混ざり合って独特の不快な臭いを発生させる症状です。
アポクリン汗腺の活動は、性ホルモンの分泌が多くなる思春期が最も活発になるため、脇の下の臭いも強くなります。
40代、50代になると性ホルモン分泌の減少に伴い、脇の下の臭いは弱くなって来ますが、決して消えたわけではありません。
食生活の変化やストレス過多などで、むしろワキガ臭が強くなって来るケースもあります。
- 多汗症によるもの
多汗症は、暑くもなく運動したわけでもないのに、エクリン腺という汗腺から大量に汗が出る症状を言います。
エクリン腺から出る汗は、ほとんどが水分で、臭いを発することはあまりありません。
しかし、長時間汗をかいたままでいると、皮膚や衣服の雑菌と混ざり合い、臭いを発するようになります。
脇の下に大量に汗が出る場合を「わきが多汗症」と言っていますが、中高年女性やシニア女性にも見られる症状です。
- 加齢臭によるもの
加齢臭は、毛穴の根元にある皮脂腺から分泌される脂肪酸が増加し、この脂肪酸と過酸化脂質が結びついて、酸化分解されるときに「ノネナール」という物質が発生することが原因となっています。
皮脂腺は全身にあるため、加齢臭も全身から発生するケースが多くなっていますが、特に襟元や脇の下の臭いが目立つようです。
ワキガほど強い臭いではありませんが、加齢臭は閉経後の女性で強くなる傾向があります。
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エクリン腺とアポクリン腺
ワキガとわきが多汗症の場合、臭いの発生源は体内から出る汗ですが、汗の出口である汗腺にはエクリン腺とアポクリンの2種類があります。
- エクリン腺
全身に分布して体温調節を行っている汗腺で、肌の表面にある汗孔(かんこう)という穴から排出されます。
エクリン腺から出る汗の99%は水分で、そのほかは塩分と微量のカリウムなどを含んでいます。
わきが多汗症は、このエクリン腺から出る汗が原因となっています。
- アポクリン腺
脇の下や耳、へその周り、乳輪、外陰部、肛門などの限られた箇所に分布している汗腺で、毛穴から排出されます。
アポクリン腺から出る汗の70%から80%は水分で、そのほかにタンパク質・脂質・アンモニアなどを含んでいます。
ワキガなどの原因になるのが、このアポクリン腺から出る汗です。
汗だけでは臭わない
エクリン腺から出る汗も、アポクリン腺から出る汗も、本来は無臭です。そのため、汗をかいただけでは、臭うことはありません。
皮膚上に分泌された後、汗や皮脂が混じりあい、雑菌がついて分解したり、酸化されたりして独特の臭いを発するようになります。
特にアポクリン腺が分泌する汗には脂肪やたんぱく質などの栄養分がが多く含まれているため、雑菌が繁殖しやすくなり、臭いも強くなります。
また、脇の下は適度な湿度が保たれているため、さらに雑菌が繁殖しやすくなる環境が整っていると言えます。
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