体内に溜まる毒・有害ミネラルの種類
知らず知らずに体内に溜まり、体調不良や健康被害を及ぼすものに有害ミネラルがあります。
有害ミネラルの種類を知り、できるだけ体内に取り込まないようにするとともに、溜め込んでしまった有害ミネラルを早めに体内から排出するようにしましょう。
有害ミネラルの種類
健康に害を及ぼすものとして知られる代表的な有害ミネラルには、次のようなものがあります。
水銀
水銀は、「水俣病」で知られるように、脳や神経系に蓄積されると手足のふるえや麻痺、運動障害、疲労、頭痛、不眠症、記憶力減退、集中力低下、脱毛、アレルギーなどの原因となるほか、ダイエットの効果をあがりにくくします。
水俣病は、水銀を含んだ工場排水が海に流され、その近海の魚が汚染されて発生しましたが、水銀はもともと地球の地核などにも多く存在しています。
自然界に存在する水銀は、微生物によって毒性の高い有機水銀に変化し、食物連鎖によって小魚から大型魚へと蓄積されて行きます。
そのため、厚生労働省は妊娠中の女性に対して、カジキやマグロ、キンメダイ、サメなどの大型魚は、摂取量や回数を制限をするように注意を促しています。
また、水銀は、医療用として歯の詰め物のアマルガムやワクチンの防腐剤として使われているほか、利尿剤、便秘薬、防カビ剤、電池、コンタクトレンズ液、床ワックスなどに使われていることもあります。
ヒ素
ヒ素は、森永ミルク中毒、和歌山のカレー事件などで知られるように、強力な毒性を持っています。
体内に一定量以上蓄積したり、過剰に摂取すると爪や皮膚、肝臓や腎臓に蓄積され、角化異常や色素沈着などの皮膚障害、疲労感、吐き気、頭痛、貧血、皮膚ガン、肺ガンなどの原因になります。
ヒ素は、除草剤や殺虫剤などの農薬に含まれているため、野菜や果物に残留している可能性があります。
また、井戸水、ビール、食卓塩、ガラス製品、防カビ剤、殺虫剤、殺鼠剤、塗料、防腐剤などに含まれていることもあります。
アルミニウム
アルミニウムは、他の有害ミネラルに比べて毒性はさほど強くはなく、吸収されても組織に蓄積されにくいと考えられていましたが、体の機能が低下している時など、一定の条件下では腎臓に蓄積されて腎臓障害や胃腸障害などを起こします。
また、カルシウムの再吸収を妨げて骨粗しょう症を促進したり、脳にまで運ばれると脳組織の変性を促して、アルツハイマー症候群やパーキンソン病などの促進要因になることがわかって来ました。
アルミニウムは、1円玉に使われているほか、鍋や食器、アルミ缶、アルミホイルなど、日常的に使われているので、注意が必要です。
また、食品添加物や医薬品、ハミガキ粉、水道水、などに含まれていることもあります。
鉛
鉛は、鉛を扱う工場や、鉛を含む塗料や顔料を扱う作業などで健康被害を及ぼすことから、職業病の原因となることでも知られています。
鉛は呼吸器からの吸引や消化器系からの吸収により体内に入り、骨に最も多く蓄積します。また、鉛は酵素の働きを妨げるため、高血圧や疲労感、頭痛、不眠、腹痛、嘔吐、判断力の低下、感覚異常、溶血性貧血を引き起こすことがあります。
鉛は、水道水の管に使われていたり、缶詰や白髪染め、鉛ガラス、鉛蓄電池、美術工芸品、塗料、殺虫剤、乾電池などにも使われています。
また、エンジンの排ガスにも含まれているため、呼吸器から体内に取り込んでしまう可能性もあります。
カドミウム
カドミウムは、「イタイイタイ病」で知られるように、体内に蓄積すると異常に骨がもろくなり、少しの刺激で骨折します。
カドミウムは、肝臓、腎臓、生殖器に蓄積されやすく、骨の異常のほか、腎臓障害、肝臓障害、高血圧、前立腺炎、前立腺機能障害、肺気腫、蛋白尿などの原因となります。
カドミウムは、合金の材料や顔料、メッキ、充電池など様々な工業用に幅広く使われているため、工業地帯では大気中に高確率で含まれている可能性があります。
また、車の排気ガスやたばこの煙、土壌、アルカリ乾電池、石油や石炭を燃焼したときの煙にも含まれています。
その他、毒性はあまり強くはありませんが、健康被害を及ぼす可能性のある有害ミネラルとして、ベリリウム、ニッケル、スズ、ストロンチウムなどがあげられます。
中高年からの健康を守るためには、このような有害ミネラルを体外へと排出する必要がありますが、それが「デトックス」です。
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