脂肪細胞は増えると減らない
太るということは、体内の脂肪細胞が肥大化するか、あるいは脂肪細胞の数が増加することです。
脂肪細胞は、いったん増加すると殆ど減少することはなく、ダイエットを頑張ってもやせにくいという特徴があります。
褐色脂肪細胞と白色脂肪細胞
脂肪細胞には、褐色脂肪細胞と白色脂肪細胞の2種類があります。
- 褐色脂肪細胞とは?
褐色脂肪細胞は、その名の通り褐色をしている脂肪ですが、いくつかの小さめな脂肪滴があり、体温を維持したり、脂肪を燃やしてエネルギーに変える働きをしています。
そのため褐色脂肪細胞の数が多ければ、体脂肪が消費されやすくなりダイエットも容易になります。
ところが、この褐色脂肪細胞は、首や肩甲骨のまわりなど、体のごく一部にしか存在せず、全部の脂肪細胞のうちわずか1%しかありません。
また、乳幼児に比較的多いものの、成長するにつれて少なくなってしまうという特徴があります。
- 白色脂肪細胞とは?
白色脂肪細胞は、全身に分布している脂肪細胞ですが、大きな脂肪滴が一つあり、エネルギーを中性脂肪としてたくわえる役割をしています。
そして、この白色脂肪細胞は、3~4倍にまで膨張することができます。
カロリーオーバーや運動不足などが続くと、白色脂肪細胞が肥大化して肥満体になります。
しかし、肥大化には限界があり、これ以上肥大化できなくなると、今度は脂肪細胞の数が増加します。
成人の場合、白色脂肪細胞の数は約300億個あると言われますが、肥満体になると600億個や700億個、あるいは1000億個もあるという人もいます。
この白色脂肪細胞は増える時期というものがあり、胎児期、乳児期、思春期に最も増えると言われています。
さらに、一定の年齢を越えると増えることはないとされて来ましたが、最近の研究では一定の年齢を越えても脂肪細胞が増えることが明らかになっています。
白色脂肪細胞の数は、いったん増えてしまうと減少することがありません。
脂肪細胞が肥大化しているうちはダイエットも簡単ですが、脂肪細胞の数が増加してしまうと、ダイエットが難しくなります。
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白色脂肪細胞が増えないうちにダイエットを!
白色脂肪細胞は、おなか周りやお尻、太もも、上腕部などに多く蓄積されます。また、内臓にも蓄積してメタボリックシンドロームの原因になることもあります。
白色脂肪細胞は、肥大化しているうちは体重も落としやすいのですが、脂肪細胞の数そのものが増えてからはなかなか落としにくくなります。
「最近、太ってきた」と感じる中高年女性の方は、早めにダイエットを始めましょう。